ヒヨドリの巣の構造

腰の調子がイマイチすっきりしない。

リハビリのためウオーキングを始めて、歩き回っているのですが、ときどき腰がズキッ!ときたりして、ビクッとして、ドキッとして、立ち止まったりする。

そんなわけで、昆虫撮影にも行っていない。
重いカメラバックを担いで、無理して歩き回るとまた、グキッ!といきそうな気がする。
2度もやると神経質になるのかな?もう3度目はこりごりです。

そんなわけで、撮影する物が限られてしまい、しかたなく、自宅でヒヨドリの巣の解剖をしてみた。

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下方横から見た巣

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真上から見た巣

これを枝から外して、構造を調べることにした。

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簡単に引っ張れば取れると思っていた巣が、なかなか取れない。
小枝にビニールひもの細い部分が頑丈に巻き付けてあったのだ。
このせいで、巣が枝からなかなか離れなかった。
はさみで切り取ってやっとはずれた。

まるで人が巻き付けたみたいに何重にもひもが回転して巻き付けてあった。

基本的には3重構造になっている。

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一番下は土台:ビニールひもと草の茎をからめたもの。

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その上に防寒材:笹の枯れた葉

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寝室:お椀状の丈夫に編まれたヒナがいる巣



巣の土台となるところは、ビニールひもと突起の多い小枝(草の茎?)が複雑に絡み合っている。

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これはじつに巧みにビニールひも、ビニールの袋の切れ端などを突起の多い枝に編み込まれている。とても頑丈で分解するのに骨が折れた。

そして、一部のビニールひもが、巣を乗せている木の枝の又のところの小枝に、ていねいに巻き付けられ、土台が枝からはずれないように固定されている。(切るのに苦労した部分)

人の家も土台が肝心と言いますが、ヒヨドリもだれに教わったのか(本能ですが)
じつに土台を頑丈に作ってある。これは驚きだった。

一見粗末に見える鳥の巣も実に建築構造学的には完璧に作られている。

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お椀状の上の巣、ヒナがいるところ。

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裏返すと枯れた笹のがきれいに敷かれて、お椀を包んでいる。

ヒナのいるお椀には笹の葉の枯れたものを丁寧につつんであるのだ。
このためヒナのいるお椀の巣は、土台からきれいにはずれる。

もちろんこのお椀状の巣を外すにはかなり力がいるため、ふつうでは簡単にははずれない。

笹の葉は防寒用なのだろう。保温材のおかげで、ヒナのいるところに下や横から冷たい風が吹き込むことはなく暖かさが保たれる。

巣材をばらばらにして、巣材の違い別にならべてみた。

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これは土台をつくるためのビニールひもとビニールの切れ端である。
このひもが小枝に絡まっていて、分離するのに手間がかかった。
しかし、ビニールひもは柔軟性があり、伸縮性、丈夫さなどから土台に使う資材として最高のものではないかと思った。

巣のある枝は強風ではかなりゆれる。
それでも落ちないようにていねいに作っているのだ。

ヒヨドリの本能はすごい!資材の性質を見抜いて使っているのだ。

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これはビニールひもと絡み合っていた土台の小枝である。突起が多く、ビニールひもが絡み合って実に丈夫な構造体になるのだ。

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上の二つの資材、ビニールひもと小枝が合体した土台。

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これは、ヒナの寝室を寒さから守るための笹の枯れた葉である。
かなりたくさん使い、ていねいに敷き、巻いてあった。
これだけあれば、巣はかなり暖かいに違いない。

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そしてこれが、巣の本体、この中にヒナ4羽が収まっていた。

丈夫な草の茎のようで、じつに細かく編み込まれている。
くちばし一つでよくここまでできるものだ。
かなりしっかり編まれていて、まるで熟練の名工がつくった、乗っても壊れない丈夫な篭のようである。

余録であるが、以下はこの作業中に発見した虫たちである。

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カメムシの1種らしい。数ミリしかない小さいカメムシだ。

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これはトビムシの1種で、これもとても小さい。

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ハエの1種の蛹である。
鳥に付く寄生バエであろうか?4ミリぐらいの大きさである。
どんなハエが出てくるか?保存しておこう。

シラミバエの1種が出てきたらおもしろいな。

そんなわけで、巣の構造を調べてみて、ヒヨドリの恐るべき知恵にまたも感動した。
まったく、あなどれない鳥である。

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この記事へのコメント

カムーロ見や毛
2011年07月25日 13:23
人間も、特に原発の設計+工事は手抜きなんかしないで、この巣のように丹念に精密に強固に作るよう見習うべきですねぇ。 

ま、丹念に精密に強固に作ったとしても「原発」は無くていいのですけど。
屋根がぶっ飛んだり底が抜けたりして、地球の空気・水・土を汚しまくる原発成金は何やってるんだ。
天道虫
2011年07月25日 21:10
カムーロ見や毛さん
ほんと、人間の浅知恵はヒヨドリに完敗です。
ここまでていねいに考えて作られているなんて驚きでした。
金に目がくらんでつくったものと、命をいとおしみながら造ったものとの差でしょうかね。
アン
2011年07月26日 07:59
素晴らしい構造の巣ですね。本能であんなに完璧なものが作れるのですね。愛を感じます。
うちのオリーブにクサカゲロウの卵、スズメガの幼虫らしきものが3匹います。ドロバチの時も思いましたが、何で我が家に?と。
ヒヨドリもですが、どのお母さんも子供が無事育つ場所、上手く見つけますね。
天道虫
2011年07月26日 14:15
ほんとうに、解体してゆくときにここまでやるのか!!と
驚かされました。1級設計士が丹念に図面を書いて作っていったみたいです。だれに教わることなく身についているのですからやはりすごいですね。
生きものの本能はすごいですね。
ジャスミン
2011年07月26日 18:54
今日やっと気持ちも落ち着きひよどりの家族が暮らしていた巣の弔いをしました。我が家の巣は猫に破壊されましたが、天道虫様のご報告どおりの構造でした。あんな小さな体でよくこれだけの材料集め建築したことに本当に頭下がります。だのに報われないのですね。悲しいですね。
天道虫
2011年07月27日 18:09
ジャスミンさん
本当に何気なく始めた巣の構造調べですが、驚くことばかりでした。住んでいるところで手に入る最高の材料を集めてきているのですね。
ひかり
2011年07月27日 22:43
鳥がどこの向かって飛んでいるのだろう。いつもエサばかり探していてつまらないだろう。遊んでいるのはどんな時だろう。オスとメスの映像はテレビでも本でもとらえられているのに、それを超越した視点と分析力に「脱帽」です。あっ、頭関連語、いいよね?では、町田の世界で。
天道虫
2011年08月03日 18:13
ひかりさん
カラスはよく遊ぶけど、ヒヨドリはどうですかね?
カラスは余ったエサを貯食するんです。だから余裕ができて遊ぶのです。ふつうの鳥は飛ぶため食いだめもできないし、少し食べて、少し食べてを繰り返しているんです。ですから一日中エサ探しをしています。
まして、子どもの分までといったら、さらに探し回るでしょうね。でも苦労とは思ってないみたいです。
naoki
2011年11月18日 11:26
楽しく拝見させていただきました。
鳥の巣は、本当に面白いですよね。
土を使う子、クモの糸を使う子、人の巣を使う子、自分の羽を使う子、様々です。
今回はお願いがありコメントをさせていただきます。
今、鳥の巣を作ろうとおもっているのですが、なかなかうまくできないのです。
本やwebで資料を探すのですがなかなか見つからず困っていました。
本物を探してみようにもそういう時に限ってなかなか見つからないし、時季がなかなか難しい時期になってしまいました。
そこで、このブログを見つけたわけですが、単刀直入にお願いしますが、貼り付けられている写真や他にも写真がありましたら頂きたいのです。
勝手に頂こうと思ったのですが、あまり良いことではないかな?
と思いまして。また、拡大すると少々荒くなってしまうと思い元画像があるといいなぁ。と思ったのも理由ですが。
いかがでしょうか?
お返事いただけると嬉しいです。
天道虫
2011年11月18日 22:49
naokiさん

私も一応写真で少しですが生計を立てているものです。出版社に勤めていたこともあり、著作権のことはいろいろ勉強しました。
このwebの資料を参考にして、自分で何かを創造するのは、問題ないと思います。この写真をそのまま利用する場合はいろいろ問題が生じますが。
申し訳ありませんが、元データの画像の提供は、今回お断りいたします。ちょっと自分でもこの写真は、いろいろ今後、使用する予定がありますのでお許し下さい。
naoki
2011年11月20日 10:19
そういうことなら仕方がないですね。
しかし、鳥の巣というのは本当に素晴らしい。
一切の無駄がなく、最低限の機能などは備えている。
巣に限らずですが
というか、自然界はみんなそうかもしれませんね!!

無理なお願いをいたしまして失礼しました。
今後もブログを楽しみにしています!!

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