それならなぜ男は非社交的なのか?

やくざの世界では、組があり、組長、若頭、舎弟、若衆と歴然と身分制度があります。

それらは、親分ー子分 兄貴ー舎弟という家族的な男同士の結びつきで繋がっています。
つまり、親分を家長とする、一家(ファミリー)なのであって、父、長男、伯父、叔父、甥、男のいとこという、関係を「盃を酌み交わす」という儀式だけで作り上げた男だけの群れなのです。

このシステムは、チンパンジーの群れのシステムにそっくりといってもいいのではないかと思います。

やくざさんは、いつもにらみをきかしながら歩き、目があってもそらさないような不逞な輩がいると、怒り心頭に発し、暴力的なお仕置きをします。

これもチンパンジーそっくりです。縄張り周辺をパトロールするときのオスの行動はまさに、肩をいからせて、にらみをきかせ、毛を逆立てながら歩きます。

チンパンジーの群れは、以前にも書いたようにオスのリーダーを中心にしたオスだけが血族の父系集団です。つまりお互いは盃などかわす必要のない、純然たる、父、長男、伯父、叔父、甥、男のいとこなどの血族集団なのです。

メスはおとなになると、群れを出て行き、オスは群れに残ります。
つまり、オス同士に関しては、どこかおたがいに血のつながりがある親戚関係なのです。

集団は、オスのファミリーたちが核になっていて、そこにメスが出入りしているのです。

メスは自由に群れに出入りします。若いメスだけでなく、中年のメスもふらりと別の群れに移籍したりします。メスは、群れに固定していないのです。

しかし、オス同士は血のつながりを大切にし、日夜団結し、周辺の別のオスの群れと緊張状態を続けています。

うっかり、1匹で縄張りの周辺をうろつき、別の群れの複数の雄達に見つかると、よってたかって攻撃され、殺されてしまいます。

チンパンジーはこのへん、容赦しないみたいです。

また、隣の群れに病気などがはやり、オスの数が減ったようだとわかると、一斉にその群れを攻撃し、その群れのオスをすべて殺してしまい、縄張りをのっとって広げます。チンパンジーの戦争です。

このへんもやくざさんとよく似ています。やくざさんも縄張りをめぐる戦争はしょっちゅうです。

このように「群れで戦争」をするというのは、チンパンジーと人間ぐらいです。しかも殺し合うまでの戦いをします。

こうして、オスは、自分の血族、なかま以外は信用できない、危険だという意識が長い間に作られてゆきました。

それは、やはりオスのDNAのなかに組み込まれていったと思われます。
攻撃的な群れほど広い縄張りをもて、生き残り、繁栄してきたでしょうし、
知らない奴に油断しないものが、やはり生き残って来たわけです。

このDNAが人間の男にも伝わってきていると考えられます。

ですから、人間の男は、初対面の男に対して、かなり警戒し、非社交的にならざる得ないのです。(女に対しては別です)

この前にかいたように、女の人は、初対面の女性にも社交的であるのに対して、多くの男は、初対面の男の相手には、親しくなるのに時間がかかり、酒を酌み交わすほどになってやっと、心を開くのではないかと思います。

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